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2018年9月13日 (木)

東京工業大学が授業料値上げを発表

東京工業大学が授業料を9万6000円値上げすると発表しました。

東京工業大学は、2019年4月以降の学士課程入学者、および2019年9月以降の大学院課程(修士課程・専門職学位課程・博士後期課程)入学者の授業料について、学士課程、大学院課程とも、現行の授業料 535,800円(年額)を、635,400円(年額)に改定することといたしました。

授業料改定に伴い、本学では、国際化の推進、教育環境等の整備、学生の国際交流活動の充実といった教育内容・環境の向上を図ると同時に、自主財源を増強する努力を続け、志のある学生が経済的状況により本学で学ぶ機会を逸することがないよう、新たな給付型奨学金を創設するなど学生の経済的支援の充実に努めてまいりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。

同大学ウェブサイトより

「新たな給付型奨学金を創設するなど学生の経済的支援の充実に努めてまいります」とはあるものの,実態はこのとおり。

志のある学生が経済的状況により本学で学ぶ機会を逸することがないよう、産学連携等による資金獲得や本学の有する資産の活用などにより自主財源を増強する努力を続けて、学生への経済的支援の充実も図ります。具体的には、新たな給付型奨学金の創設等により、本学への進学機会に対する経済格差の解消に努めます。

問題点として,

  1. 財源が「産学連携等による資金獲得」「資産の活用」であり,今回の授業料値上げによる増収分を振り向けるものとは読み取れない。
  2. 「新たな給付型奨学金の創設等」の具体的内容が不明である。対象となる人数,給付額,給付の基準が家計ベースなのか成績ベースなのかなど,制度設計も規模感も一切明らかではない。

ことが指摘できます。

経済的な不安を抱えた受験生にとっては,このような抽象的な記載は何もないに等しく,単に授業料が約10万円値上げされ,負担軽減措置は期待できない,というメッセージにしかなりません。

そもそも国立大学は,教育の機会均等を図ることもその使命の一つであるからこそ,国から多額の運営費交付金を受けています。
教育の機会均等を図る方法は,必ずしも一律に私立より低廉な授業料を設定することのみではなく,授業料を引き上げる代わりに授業料免除などを大きく拡充する方法もありうるかもしれませんが,東京工業大学の声明からはそのような姿勢は見い出すことができず,疑問を持たざるを得ません。

授業料の引き上げ自体疑問はありますが,少なくとも速やかに新たな経済的負担軽減策の内容を示し,受験生が自らがその対象になるのか判断できるようにすべきではないでしょうか。

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